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タイトル名 |
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 |
レビュワー |
六本木ソルジャーさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2009-07-04 16:25:03 |
変更日時 |
2009-07-04 16:25:03 |
レビュー内容 |
正直に言うと「エヴァンゲリオン」は今までまったく興味が無かった。過去に一話たりとも見たことはない。しかし、ここまで盛り上がりをみせられるとどれほど凄いのかをこの機会に触れておくのが、ベターではないかという思いを強くした。とはいえ、いきなり見たとしても時間と金の無駄になるのが目に見えていたので、一通りDVDで旧作をさっと見ることとした。 今回の劇場版はネームバリューで客を釣る単なる金儲けという企画ではない。決して旧作の焼直しではない、まさに新たに生まれ変わったオリジナルストーリーに近い仕上がりをみせている。製作者のプライドや信念が感じられる渾身の作品だ。「今さらなぜヱヴァなのか?」という問い掛けに十分応えるものだ。この新作により、シリーズ全体の更なる底上げに繋がるものとなるのではないか。 全体的に編集が非常に上手く、過不足を感じない内容となっている。 前作と同様の内容でもあるが、旧作の数倍のブラッシュアップが感じられる。 「ヤシマ作戦」が成功するのは、誰しもが知っていることだが、それにも関わらず、ぞくぞくするような緊張感、迫真の盛り上げ方は評価できる。 恐らくストーリーは我々が知っているものとはかけ離れていくのではないか。それとともに、各キャラクターも知っているものではなくなっていくような気がする。今回の作品でも、各キャラクターには微妙に変化を感じられる。シンジは確かに弱くて情けない姿を露呈しているが、今回の彼にはどことなく“強さ”を感じる。「ヤシマ作戦」から逃げなかったのは、彼の成長だろう。彼の成長を描くために、前作とは異なり、簡単に終わらせるのではなく、「ヤシマ作戦」をスケールアップした壮絶なものとして描いている。父親ゲンドウの更迭発言を乗り越える逞しさを感じられる。 ミサトもシンジを強く信じる気持ちが随所に現れている。序盤において、リリスをシンジに見せて、シンジ一人ではなく、誰もが共に戦っているという想いをシンジに伝えている。トウジとケンスケのボイスメッセージも、その視点の表れである。 綾波レイも非常に重点を置いて描かれていると思う。新シリーズの彼女はどこか違う。 人形ではない、彼女の意思がどこかに感じられる。「次は、もう少し(シンジを)レイに接近させる」というゲンドウの会話からも、シンジとレイの関係が大きなテーマにもなりそうだ。 |
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