|
タイトル名 |
RED/レッド(2010) |
レビュワー |
六本木ソルジャーさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2011-02-02 22:28:20 |
変更日時 |
2011-02-02 22:28:20 |
レビュー内容 |
かなり面白く感じられた。アメコミ原作ということもあり、画面を使って上手く遊んでいる。コメディ的な要素をベースにして、シリアス的な要素も取り入れているので、他の監督作品とは違うような独特の“味”のある作品に仕上がった。 ただ、「フライトプラン」を撮っている様に、基本的にはマジメなタイプのようであり、完全に遊び切れていないイメージも受けるが、マジメに遊んでおり、これはこれでアリのような気もする。遊び一辺倒やシリアス一辺倒よりも、バランスはそれほど悪くはない。主要キャラクターが一人亡くなるだけではなくて、かなり追い込まれているにも関わらず、ギリギリしたような緊迫感には欠けているが、そこまで本格的に仕上げる必要もないだろう。ただ、テンポの悪さや冗長感もあるので高い評価はしにくいところもある。 ストーリーはどこかで見たような政府による陰謀的な展開ではあるが、一応はしっかりとしている。サプライズはなく、平凡な黒幕や落としどころといった難点もあるが、『この先どうなるのだろうか』と感じられることが重要だ。 それだけではなくて“恋愛”を中心に添えているので、他のアクション作品とは異なり、若干引き締まった。「ナイト&デイ」など、巻き込まれタイプのアクション作品は多いが、彼女の天然さや美人ともいえない容姿も本作にはプラスに働いた。 ブルース・ウィリスは相変わらずのブルース・ウィリスではあったが、クールな仕事人であり、無理をしてキャラクターを作る必要もない。彼の代わりに、ジョン・マルコヴィッチ、ヘレン・ミレン、ブライアン・コックスが良い演技をしており、非常に良い味を発揮してくれた。彼らの存在感も本作には大きなプラスをもたらしただろう。ジョン・マルコヴィッチはセリフを喋らない場面でも、きっちりと演技している。モーガン・フリーマンはスケジュールの都合だろうか、出番があまりなかったことは残念だったが、ブライアン・コックスの出番が想像外に大きかったのでカバーされている。ブルース・ウィリスとメアリー=ルイーズ・パーカーだけではなくて、ブライアン・コックスとヘレン・ミレンという熟年カップルを登場させており、歳を取っても活躍することはできる、恋愛することもできるというメッセージを送っているのだろうか。 遊びもかなりあるが、全体的に落ち着いた作品にも仕上がっており、大人向けに仕上げているのかもしれない。 |
|
六本木ソルジャー さんの 最近のクチコミ・感想
RED/レッド(2010)のレビュー一覧を見る
|