|
タイトル名 |
パパとマチルダ |
レビュワー |
マイカルシネマさん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2006-07-07 17:35:17 |
変更日時 |
2006-07-07 17:35:17 |
レビュー内容 |
ジョージ・エリオットの名作「サイラス・マーナー」をスティーブ・マーチンが現代的に脚色した映画。実父の弟の辿る運命や、マチルダを躾けるシーンなどはおおかた原作に忠実だが、決定的に違うのは実父が養子を引き取ろうとするシークエンス。原作では養子(エピー)はそのとき18歳で自分の意思でサイラスの所に居残る事が出来たのに対し、本作のマチルダは12歳で裁判を通じて養育権を争っている。こうした脚色を見ると、原作の「人間は人間が救う」というテーマに対し、本作のテーマは「実の親子以上の絆」と言えるだろうか。裁判の結果が間接的にしろジョンの自業自得に終わる結末や、気球の使い方などは良かったのだが、個人的に納得がいかなかったのはジョンを中途半端な憎まれ役で終わらせてしまった点。マチルダに良い父親になろうする意気込みを語るなど善良な面を描写しているにもかかわらず、マチルダと別れるシーンは妙に中途半端で、マチルダの「今も欲しいの」という伏線も回収できていない。裁判という設定上仕方なかったのはわかるが、ジョンがその後もマチルダを見守り続けることを感じさせるシーンぐらい入れて欲しかった。そういった意味ではフェミニストの横槍が入ったようなラストも蛇足だと思う。 |
|
マイカルシネマ さんの 最近のクチコミ・感想
パパとマチルダのレビュー一覧を見る
|