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タイトル名 |
キングスマン |
レビュワー |
ころりさんさん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2015-10-02 16:17:36 |
変更日時 |
2015-10-02 16:17:36 |
レビュー内容 |
僕はたぶんマシュー・ヴォーン監督の魅力を取り違えているのだと思います。昨今、007も真面目シリアス一辺倒になってしまった中で、「スパイ・コメディ」ではなく「おバカなスパイ映画」の再構築という意味で、序盤〜中盤の展開には本当に引き込まれた。コリン・ファースやマイケル・ケインなどの渋い英国俳優を起用して、スタイリッシュな殺陣やシーンが次々と飛び出す展開は、新しい時代の到来を感じさせる、すばらしい出来だったと思います。ただ、残念なのは、やはり教会の大虐殺以降・・。いや、ヴォーン監督が、こういうの得意だっていうのはわかるし、ラストの頭花火も楽しんでるのは伝わります。ただ、今や「ポップな音楽をバックに大虐殺」とか「テンポよく吹っ飛ぶ頭や腕」とかっていうのが「新しい表現」といえる時代なのかっていうのは、やはり疑問で、「誰も見たことのない映像を見た」というよりは、「ああ、またこの展開か」という食傷気味な感覚が勝ってしまったのも確か。序盤は丁寧な構成を感じたのに、ラストはどんどんバランスを失って、最後はなんだかどうでもよくなってしまう。ただ、007最大のおバカシーンといえる『ムーンレイカー』の宇宙シーンを、ロキシーにやらせたのはマル。あそこで新しい「おバカなスパイ映画」を創るんだという気合いは感じました。あとスウェーデン王女もナイス。こういう魅力が詰まっていたのに、なんだか惜しいなあ、という一本でした。 |
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