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タイトル名 |
アイリッシュマン |
レビュワー |
ころりさんさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2019-11-28 23:20:02 |
変更日時 |
2019-11-28 23:22:49 |
レビュー内容 |
Netflixで見ました。トラック運転手であり殺し屋でもあるフランク、兄貴分のラッセル、そして組合活動家のジミーの3人の関係を稀代の名優3人が演じるわけだから、演技合戦は見応え十分。とくに3人の関係が破綻し事件へと流れていく過程は、制約の少ない配信系映画だからこそ描けた丁寧さと描き込みにうなるしかない。個人的には、スコセッシといえば『グッドフェローズ』や『ウルフ・オブ・ウォールストリート』に代表される早送りのようなスピード感ある演出が好みだけれど、この映画はスロー再生したような演出で、重厚ではあるけれどさすがに3時間半は長かった。ただ、最終盤に、この作品がある種の「終活」映画であることが明らかになってくると、そのゆったりとした流れやスロー再生的な演出の意味もわかってくる。そして、ラストの見事な引きの画から見えてくるのは、前出2作品のような「駆け抜けた」感ではなく、家族や友人などさまざまなものを失ってきたフランクの孤独感と寂寥感だけであり、それがギャングと暴力の映画を撮ってきたスコセッシ御大がたどり着いた境地なのだとすれば、それはそれで納得感もありました。それから、若い時代も特殊メイクなのかCGなのかデニーロやペシが直接演じていて、映像技術の進歩には目を見張るけど、顔は若いのに動きがおじいさんなのはちょっと不自然・・・。とくに、娘を小突いたグロサリーの親父を懲らしめるシーンのデニーロの動きは年齢相応で、別の意味でなんだか寂しい気持ちになりました。 |
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