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タイトル名 |
ザリガニの鳴くところ |
レビュワー |
ころりさんさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2023-08-15 21:39:59 |
変更日時 |
2023-08-15 21:46:33 |
レビュー内容 |
冒頭のノースカロライナの湿地帯の映像を見ただけで、あ、これは佳作だと直感でわかる丁寧な絵の作り方。取り残された主人公と自然界との関係性だけでも十分に魅力的な話だけれど、本作はそこにミステリとラブストーリーを重ねることで物語の「引き」も強く、最後までほとんど飽きることなく浸ることができました。とくに、序盤に少女と父親の緊張感ある関係を丁寧に見せた事で、終盤の事件の真相にぐぐっと感情移入できる作りも秀逸。このあたりは原作の出来のよさでもありそう。よくできたシナリオに、説得力のある自然の映像と美しく成長する「自然児」を演じたデイジー・エドガー=ジョーンズの好演が加わって、「映画」としても一級品となったと思います。頼れる弁護士役のデヴィッド・ストラザーンもよかった。一方で、少々不可解だったのは、被害者となるチェイスの変化。恵まれた環境にあるからこその孤独な人物像にはそれなりに説得力があったのに、急に暴力男に豹変するあたりの描写はもう少し丁寧さがほしかったところ。たぶん、父親に仕事を任されて自分を認めてもらったあたりが心変わりのタイミングだったんでしょうが、その描写もないので、カイアに男を見る目がないみたいな感じになってしまうのはちょっと残念でした。あと、ザリガニって鳴くんですかね。ザリガニのフライは南部料理の定番で、きっとあちこちにいるんでしょうが、「Where the Crawdads Sing」のイメージが最後までよくわからなかった・・・。 |
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