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タイトル名 |
女は二度生まれる |
レビュワー |
まいかさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2024-04-12 01:51:20 |
変更日時 |
2024-04-12 13:56:01 |
レビュー内容 |
見終わった直後ですが、恐怖のあまり、いまだ動悸がおさまりません。 序盤は、大映の様式的な映像美のせいもあって、わりと落ち着いたテイストの人情喜劇かと思ってましたが、芸者置屋をやめて以降の流れはかなり目まぐるしく、主人公の心理にも話の展開にもついていくのが難しくなる。そして最終盤の10分間は、気持ちがえぐられるような衝撃の展開。ラストシーンは、(最初のレビュアーの文章にもありましたが)まさしくブラックホールのような終わり方でした…。これほど予想を覆す脚本の映画は観たことがないので大きなショックです。 これはリアリズムのための手法だと思うけど、やはり藤巻潤のキャスティングがえげつない。そこが通常のセオリーを大きくひっくり返しています。 しかし、よくよく考えてみれば、序盤の会話にもあったように、2人は戦争で家族を失った犠牲者なのです。主人公は、それゆえにこそ互いに分かり合える関係を期待したのだろうけど、逆に言えば、戦争の犠牲者だからこそ、他人を利用してでもしたたかに生きるほかなかったのかもしれない。実際、いくら祈ったところで靖国神社は救ってくれなかったのだし、それは主人公自身も同じなのだから、藤巻潤の残酷さを責めることはできないのでしょう。 |
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