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タイトル名 |
武士道残酷物語 |
レビュワー |
王の七つの森さん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2006-03-02 22:59:41 |
変更日時 |
2006-03-02 23:04:52 |
レビュー内容 |
若かりし萬屋錦之介の熱演を除けば、映像芸術としてはあまり面白いものではないかもしれません。(しかし30歳そこそこの萬屋、すごすぎ、、、、淡路恵子が、萬屋はほんとにすごかったといつもいっているが、確かにすごい演技力。10代の小姓から60くらいの老人の役までまったく不自然でない、、、、、)、、、それと全体の構図は、江戸時代の藩=明治以降の国家=戦後の会社=個人を圧殺する家組織、とらえ、その家組織に、いかに従順に男達が自己を埋没させてきたのか、そして女達がその犠牲になってきたのかを綴る、というもので少々単純化しすぎかもしれません。特に、江戸時代の武士のとらえ方は、あまりにステロタイプかというか、一面化しすぎなのは確かでしょう。、、、、そして「武士道残酷物語」というから、最初から2/3は、こんなお話の連続なのぉ、と見ていて退屈なことも否定できません。、、、、、、、しかし、特攻隊の話に展開するに及んで、いいたいのは、戦争の時にお国のためということで自分を全体に優先させてきた行動様式は、実は江戸時代からの武士の行動様式であり、さらにその行動様式は戦後の会社社会でも続いているではないか、という訴えが確かに、響いてきました。、、、、或いは戦時中、そして戦後、個人がいかに集団の犠牲になったきたのか、という思いが伝わります。、、、、、21世紀のグローバル化が進み、自己利益追求型の行動様式が多数派となっているように思われる現在では、とても想像しにくい問題意識なだけに、戦後の日本の歩みを辿る上でも、大変に貴重な歴史的遺産となる映画だと思います。、、、、、、ただ題名の付け方がよくないですよね。例えば「飯倉家の~」とか「武家の~」とかの方が、よくなくなくないかと、、、。 |
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