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タイトル名 |
シャーロック・ホームズ(2009) |
レビュワー |
ザ・チャンバラさん |
点数 |
5点 |
投稿日時 |
2010-08-15 20:26:37 |
変更日時 |
2010-08-15 20:26:37 |
レビュー内容 |
シャーロック・ホームズについては原作を読んだことも、映像化作品を見たこともないため、少々厳しい鑑賞でした。「多分原作に絡めたネタなんだろうなぁ」という点はいくつか見つけたものの、原作を読んでないのでその面白さは分からず。また、ホームズとアイリーンの関係についての言及もなく、ルパンと峰不二子のような二人のやりとりも楽しめませんでした。こんな感じで原作を知らない人間は置いてけぼりにされるし、かといって推理小説のファンが喜ぶタイプの作風でもない。一体どんな客層を対象にした映画なのか、その製作意図がよくわかりません。古典の新解釈であれば、定石通りエピソードゼロから始めた方がよかったように思います。内容についても中途半端で、アクションメインの作品にしては見せ場が少ないし、かといって探偵ものとしては知的な部分が少々お粗末。観客もいっしょになって推理する形になっておらず、分かったような分からないような主張をする宗教組織の陰謀をホームズが少しずつ解明する様を外野から眺めるだけでは、探偵ものの醍醐味は味わえません。ホームズが推理力や洞察力を披露する場面は多くあるものの、本筋に関わる部分やいざという危機一髪の場面でその能力を発揮していないこともマイナスで(小手先のトリックは見破っても陰謀には気付かないし、常人と同じように敵の罠にかかってしまう)、ここぞというタイミングで彼の非凡さが活かされる場面があれば作品は引き締まったと思います。本作には5人もの脚本家がクレジットされていますが、それぞれの脚本家が得意とするパートを別々に担当しているうちに(ハリウッドではよくある脚本の作り方)、映画としての統一感が欠けたことが原因でしょうか。。。と弱点の多い作品なのですが、ホームズのキャラクターの作り込みは良く、主演にロバート・ダウニーJrを得られたことも幸運で、さらに19世紀ロンドンという異色の世界を舞台にしたアクション大作としての雰囲気作りも出来ているので、シリーズ化にあたっての基礎はかなりしっかりしています。続編はかなり面白いものが出来るはずです。 |
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