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タイトル名 |
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー |
レビュワー |
ザ・チャンバラさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2014-09-19 00:22:10 |
変更日時 |
2014-09-19 00:22:10 |
レビュー内容 |
IMAX-3Dにて鑑賞。舞台の高さや広さを活かしたアクションや、無数の戦闘機が入り乱れるドッグファイト等、3D効果を狙った見せ場が多く、3D料金を払う価値が充分にある映画でした。。。 この映画の構成は抜群に優れており、マーベル・シネマティック・ユニバースに属する現行10作品の中では、もっともよくまとまった作品だと思います。それぞれに複雑なバックボーンを持つヒーローが5人もいる。彼らは根っからの善人ではないため戦いに参加するだけの動機を与えてやる必要があるし、敵組織も味方となる勢力も一枚岩ではない。おまけに、どちらの勢力にも属さない謎の宇宙人までが登場する始末。これだけ複雑な情報を観客に伝えながら、抜群のタイミングで見せ場を入れつつ、主人公たちの友情物語も無難にまとめる。よくぞこれを2時間程度でやりきったものだと感心しました。。。 ジェームズ・ガンは『スクービードゥー』や『ドーン・オブ・ザ・デッド』の脚本を手掛けた経験はあるものの、ハリウッド大作の監督を務めるのは本作が初。直球勝負の純粋娯楽作を撮った経験のない監督が本作をどう味付けするのかには関心があったのですが、クライマックスに向けて舞台を大きくしていくという見せ場の配分や、ピンチの中で味方の救援が駆けつけるタイミングの絶妙さなど、恐ろしく熟れた仕事ぶりを見せています。これだけ器用にやれる監督はそうはいません。。。 とはいえ、このバランスの良さが時にアダともなっています。善人ではなかった5人が正義に目覚めたり、友情を大切にしたりといった展開はハリウッドの王道すぎて、ドラマとしての面白みに欠けます。また、「毒を持って毒を制す」がコンセプトの企画ながら、主人公たちの悪の面が強調されていないことにも不満を覚えました。無味無臭の標準的な娯楽作に徹しすぎているのです。前作『スーパー!』ではヒーローものをバラバラに解体し、物凄く気味の悪い形で観客に提示してみせたジェームズ・ガンが、ここまで大人しいものを撮ってどうするんだという気にもなります。続編こそは、もっとヤンチャで、もっと挑発的なものを期待します。 |
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