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タイトル名 |
わたしは生きていける |
レビュワー |
ザ・チャンバラさん |
点数 |
4点 |
投稿日時 |
2018-01-16 23:17:07 |
変更日時 |
2018-01-16 23:17:07 |
レビュー内容 |
ルックスも演技力も存在感もあって同世代のスターのトップになってもおかしくない逸材なのに、なぜか作品に恵まれないシアーシャ・ローナンの、何作目かの残念作品でした。 原作は世界的ベストセラーになったヤングアダルト小説なのですが、同様の出自を持つ『ハンガー・ゲーム』や『ダイバージェント』と同様に、本作の監督や脚本家は思いっきり手を抜いています。雇われ仕事感全開というか、原作に書いてある事をとりあえず実写化しとけばいいんだろという姿勢が透けて見えてくるのです。 よくある少年少女の恋愛物語によくある終末SFをミックスしただけの内容であり、そのどちらの構成要素も突き抜けていません。観客が予想した通りにロマンスは進行していき、感情表現も紋切り型で特に感動を呼びません。世界観の描写の甘さは致命的なレベルに達しており、どうやら世界大戦の危機にあるようだが、その脅威の正体は外国の軍隊なのか、大規模テロなのか、国内の反乱分子なのかすら判然としません。世界観の説明に時間を割くべきタイプの作品でないし、むしろ何が起こっているのか分からないというシチュエーションこそが思春期の混乱を投影していることは分かるのですが、それでも主人公の危機を観客に伝えるためには、目の前の脅威を見分けるための最低限の情報は必要だったと思います。 |
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