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タイトル名 |
エビータ(1996) |
レビュワー |
ザ・チャンバラさん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2004-08-09 21:03:09 |
変更日時 |
2004-08-09 21:03:09 |
レビュー内容 |
この映画は疲れました。ぜーんぶ歌ですから、息つけないですよ。全部の文章に「はい、ここ大事」ってアンダーラインが引かれてる教科書みたいな。「もっと要点を絞ってよ」って感じです。正直、全編歌のみにする必要はなかったと思います。私はミュージカルは嫌いではないんですよ。ただ、要所要所の表現のひとつとして歌を使う方が効果的なのではないかと。歌のみにしてしまったせいで話にメリハリがなく、また、全編に渡って同じ表現手法を使い続けてるために、感情表現はかなり乏しくなっています。結局はエビータのオフィシャルな人生をなぞるだけに終わってるんですね。伝記映画の醍醐味って、歴史上の人物を伝説ではなく人格として描くことですから、その点で言えばいまいちでした。人生の踏み台として男を使ってきたエバが、どうやって聖女エビータに生まれ変わったのか?そのへんが一番の疑問ですね。ペロン大統領だって、元はエバの踏み台のひとりだったわけでしょ。そんな夫婦関係ってどうだったのよとも思ったんですけど、驚くほどそのへんには触れられないし。何か都合の悪いことでもあるんですかね。ただし、映画としては決して無視できない風格を持っています。ひとつひとつの映像は完璧だし、俳優の演技もよし。私は実際のエビータをよく知らないんですけど、映画を見る限りではマドンナははまり役でした。そして、狂言回しのアントニオ・バンデラスが最高。彼が最高のラテン系アクターであることは、この映画を見ればわかります。というわけで、決して損をする映画ではないので6点を献上します。 |
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