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タイトル名 |
あなたになら言える秘密のこと |
レビュワー |
wunderlichさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2007-12-27 21:10:24 |
変更日時 |
2007-12-27 21:10:24 |
レビュー内容 |
つらい経験を背負って生きていかねばならない場合、必然的に「息をひそめた生きかた」にならざるを得ないのではないか。外部の大きな力によって傷つけられた経験を持つものは、たとえその大きな力から逃れられたとしても、自分が傷つく可能性のある行為を試みようとはしないだろう。そうすると、つまるところ、自分の行動をおさえ、まるで高い標高で薄い空気を吸うような生をおくることにつながるのではないか? ただ、この映画のテーマは、そういったひそやかな生ではなく、そこからどう快復していくかを描くことにある。言ってしまえば、傷ついたもの同士が出会うことで、互いが救われることがありうるという事象をこの映画は描いている。単に互いの名前を呼び合い、呼びかけにこたえた相手に対して「なんでもないよ」と言い合うブランコのシーンや、主人公二人が再会するシーンなど、この映画には、人間の関係が生成していく原風景を見事に掬い取っている見事な場面がいくつかある。確かにある。
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