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タイトル名 |
殺人の追憶 |
レビュワー |
田吾作さん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2020-08-17 16:32:13 |
変更日時 |
2020-08-17 17:17:06 |
レビュー内容 |
「パラサイト」が面白かったので、ポン・ジュノ監督作に興味がわいて鑑賞。
田舎町で、次々に発生する女性猟奇殺人事件を追う、ソン・ガンホ演じる地元刑事と、ソウルから来たイケメン刑事。
ソン・ガンホと跳び蹴り刑事は状況証拠から容疑者を挙げると、拷問で自白をとる昔ながらのスタイル。 イケメン刑事は二人と距離を置きながら、科学的な捜査を重視する。 ここまではわかりやすい構図だ。
しかし、狡猾な犯人はなかなかしっぽを出さず、イケメン刑事がやっと有力な容疑者にたどり着くも、決定的な証拠を掴むことができない。 そして終盤、DNA鑑定によっても特定できないことが判明すると、このイケメン刑事は暴走してしまう。
「パラサイト」での展開の妙は今作でも同様で、次から次に展開するストーリーは、核心に近づくように見えて、また遠ざかる。 なかなか次の展開が読めないところが、人によっては高評価と低評価にはっきり分かれるところだ。
最後はどう決着をつけるのか、と考えながら観ていると、思いもかけない形で観客は放り出されるところも、評価が分かれるところ。
個人的には、連続殺人事件が発生しているにも関わらず、若い女性が夜に一人歩きをしているという、あまりの緊張感のなさで興冷めしてしまうが、 全体を流れる陰鬱でもの悲しい印象だけが、なぜか余韻として残り続ける不思議さをもつ作品だった。 |
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