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ザ・ディスカバリー - タコ太(ぺいぺい)さんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 ザ・ディスカバリー
レビュワー タコ太(ぺいぺい)さん
点数 6点
投稿日時 2025-02-27 21:21:10
変更日時 2025-02-27 21:34:46
レビュー内容
死後の世界(存在の新たな次元)と言うからスピリチュアルの線で行くのかな?と思いきやあくまでも科学だと言う。意識が肉体を離れ何処かに行く。ただし行先は分からない。行き先が何処であるかはわからなくとも電車が走り出すことは分るのと同じ。

何だか煙に巻かれてると言うか詭弁のように思える解説。

そして、信奉者が拳銃自殺するのを目の当たりにした博士は雲隠れ。秘密の施設に信奉者を集めてカルト教団の如き説法を行う。その裏で死者が死後の世界へ旅立つ際の記憶を記録しようと実験を繰り返しつつ。時として自らを仮死状態にして実験台にしてまでも。

だとしたら、これは一人の科学者が妻の死を契機にライフワークとして来た研究の方向性を見失い、家族や信奉者を巻き込んで自滅していく物語かな?と思いきやそれも違う。

それらは導入部を彩るエピソードであって、実は死後の世界というよりマルチバースの物語じゃないの?と思えて来る展開。ただし、微妙に、と言うより明確にタイムリープ的要素も絡んで来る。だから、純粋にマルチバースの物語とも言えない。

では全くの新説?と言うことでもなく、観終わって何か釈然としないものが残りました。この手の作品は難しいですね。先行する作品も多々ある中では尚更に。

ウィルが得たものとは?彼は、アイラが死なず彼女の息子も死なずにいる世界を自らの意思で選ぶことは出来ないでしょう。それは同時に存在するわけだから。無意識下から意識の元に現れる記憶は願望?

結局、博士が長年の探求の末に得たものは人の意識を映像化するという優れた技術ではあるものの、そこに映し出されるものはあくまでも願望。次なる次元への旅立ちの記録ではなく在りたかった自分の姿の投影。ウィルの意識に現れた数々のビジョンも、マルチバース的に表現されてはいるものの時系列で捉えると少なからず矛盾はあるように思え、繰り返し求め続ける彼の姿のような。

挑戦的なテーマの作品故にサンダンスでも評価されたのではないかと思えます。とは言え、観客に判断を委ね過ぎな感は否めず、エンドロール後の大ラスに挿し込まれた映像の意味するところが全く意味不明に思えたことはマイナス要因。迷いつつ甘めの6点献上です。
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投稿日付邦題コメント平均点
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2025-02-27ザ・ディスカバリー64.50点
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