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タイトル名 |
アオラレ |
レビュワー |
タコ太(ぺいぺい)さん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2022-09-25 23:31:08 |
変更日時 |
2022-09-25 23:35:52 |
レビュー内容 |
昨今話題の煽り運転。「煽る」とか「突き上げる」なんてのは昔から実態としてはあったけれど、最近は実際に命にかかわるような重大事件が起きたり、人様の体験を動画で目にする機会が増えたりと、正常な感覚でハンドルを握るドライバーにとっては、我が身に起こり得る危険として受け取らざるを得ない状況になってしまいました。そんな時代背景があるからこその邦題ですね。
ただ、この作品で犯人が繰り返すのは所謂煽り運転ではなく、クルマを凶器としたより直接的な暴力ですね。本来の気質に薬物依存も相まって、生身の相手を殴りつけるようにクルマでクルマごと傷めつける。だから当然、クルマから降りれば今度は生身の相手を直接傷めつける。作品全体を観る者にイメージさせるには、部分的に内容を言い表している「アオラレ」よりも、原題の「Unhinged」(狂気、錯乱)の方が適当かも知れません。ラッセル・クロウさんの鬼気迫る演技に繋がって行くような気がします。あんな目で睨まれたら二つ返事で謝ってしまいそうです。
それにしてもヒロインには感情移入出来ない。どう考えてもトムは異常で狂暴で、やることなすこと全く肯定出来ないけれど、フレッドに書かせたレイチェルへの手紙の文面だけは的を得ていて、彼女は自分勝手で我儘でだらしなくて、みっちり躾が必要な大人。だから彼女が「何なのよ、一体?」という言葉を口にする度に「アンタこそ何なのよ!」と言いたくなりました。
という訳で、スピーディな展開と適度の緊迫感、そして何よりラッセル・クロウさんの鬼気迫る演技に圧倒されて、飽きさせられることなく一気見出来るものの、少し深みには欠ける感じがする作品でした。 |
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