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タイトル名 |
塔の上のラプンツェル |
レビュワー |
ユーカラさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2011-04-26 22:32:02 |
変更日時 |
2011-05-03 17:48:35 |
レビュー内容 |
ラプンツェルが危機一髪で崖からジャンプする瞬間と、刑場に引かれていくユージーンのショット。映画の中で二箇所限定で用いられたスローモーションの沸き立つような高揚感。 あるいは的確なクロースアップ、POV、移動ショット、ジャンプカットと、洗練された映画的ショットと編集の宝庫ともいえる。落下運動の向地性と無限上昇運動としての浮遊を対比的に活かしたアクションの緩急と、光の見事さ。 ティアラの輝きと透明感の表現力は、ディズニーの伝統を着実に受け継いでいる。 画面の充実は、エンドクレジットに記されたレイアウトやライティング担当スタッフの豊かさにも明らかだ。
語りを含めた完成度の高さを十分認めた上であえて欲をいうなら、離れ離れとなった二人が塔の上で再会するクライマックスにかけてはそれに相応しいもう一段の困難と試練が欲しい。
落下と振り子運動をダイナミックに駆使した、中盤までの縦横無尽のアクションシーンがあまりに素晴らしいだけに、二人が互いを求め合うクライマックスでは塔の高低と構造を活かしたよりドラマティックなアクションが間違いなく出来たはず。 『カリオストロの城』の時計塔や、『長靴をはいた猫』の魔王城のような。
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