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タイトル名 |
犬神家の一族(2006) |
レビュワー |
Tolbieさん |
点数 |
5点 |
投稿日時 |
2013-03-14 06:05:04 |
変更日時 |
2013-03-14 06:05:04 |
レビュー内容 |
主役俳優と音楽、監督と基本的な演出が同じ映画でも、他の演者が違うだけで、かなり印象が変わる。
中でもすさまじい違和感を感じるのが、松嶋菜々子である。この人の眼力は只者ではない。旧作の島田陽子は絵に描いたような「日向を歩かない」感のある女だったが、松嶋の珠代はうっかりすると「知ってますわよ、お母様の出生の秘密くらい」なんて言いそうな強さを感じてしまう。
萎びた旅館のセットが妙にキレイだったり、三姉妹の着物が絢爛すぎたり、という物理的な事よりも、この珠代の強っぽさに代表されるような、人物の「現代感」が、本作にのめり込む心を阻害しているのだ。旧作の持っていた「大昔に、とんでもない金持ちゆえに、異常な金の亡者たちの家族が起こした話」という感じがしないのだ。
映画は時とし時代を超えたりするが、また時として時代から逃れられない事もあるのかも知れない。 |
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