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タイトル名 |
レ・ミゼラブル(2012) |
レビュワー |
Tolbieさん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2012-12-22 00:12:36 |
変更日時 |
2012-12-22 00:12:36 |
レビュー内容 |
リチャード・ロジャースが、何作もブロードウエイを賑わし、バーンスタインが『ウエストサイド』を作曲し、やがてロンドンから新しい才能が芽吹いた時代。評判の舞台は次々と映画化されて、数々の演者で楽しめた。そんなミュージカルの黄金時代と人生の最盛期を同期していた人たちを、羨ましいと思っていたことがあった。 しかし今、我々は遂に『レ・ミゼラブル』を手に入れた。私の時代のミュージカルファンにとって、これと『オペラ座の怪人』は、間違いない最大級の収穫と言っていいだろう。それが遂に映画で見られるようになった。ミュージカルファンとしては、これは評価をする映画ではない。祝福する映画だ。
細かいところ、不満が無い訳ではない。個人的にはシャウトや泣きによって、音を外す歌い方は嫌いだ。だから『夢破れて』は、もうちょっとしっかり歌って欲しかったりもした。エポニーヌの活躍が減らされて、彼女の死の場面のタメが若干軽くなった。最後の出番もその他大勢扱いだし。 また、他の人の部分で、明らかにキーの違う歌い合いの場面もあった。 それに作詞のクレジットはやはりブーブリルで、あくまでクレッツマーは、訳詞とするべきだろう。エンドクレジットの、メドレー曲は、あんな各曲をフェードで繋いだようなものじゃなく、ちゃんとした楽曲を作って欲しかった。
しかし、そんな事は全然OKなのである。私が今まで見てきた、何人ものバルジャンたちに、新たな個性が加わった、そのことが嬉しいのだ。 波乱に富んだバルジャンの人生を、最後に神が祝福したであろうように、長いこと待ったこの映画を、私は祝福する。 |
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