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ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日 - Tolbieさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日
レビュワー Tolbieさん
点数 8点
投稿日時 2013-06-15 08:55:55
変更日時 2013-06-15 08:55:55
レビュー内容
 なかなか宗教的で、我々日本人にとっては居心地の悪い結末の物語である。

 最後に二通りの話を聞いた白人が、言った。「シマウマと君の母は足を骨折し、コックはハイエナで、トラは君だ」と。しかし、私は違う気がしている。船員とコックの話にはトラはいない。なぜなら、トラこそが神であり、だからこそ、そちら側が神の物語なのだと。
 思えば、少年時代の「数々の神」を信じようとするエピソード、最後に神を信じない人の代表として日本人を出す為に、渡航するのに日本の船を使う事など、うまく構築されているのだと思った。

 この物語で描かれようとしたのは、信じる対象としての神ではなく、いつもそばにいる神、助けてくれるばかりでなく時に厳しい神。そんなものだと思う。
 確かに、聖書などを読むと、神と言うのは実によく人間を試す、ダメと思ったら簡単に滅ぼす。供物を怠れば苦しめられ、テリトリーを侵せば怒り、恩恵は共にいてくれる事だけ。付き合いずらい事この上ない。そんな相手と彼は共にいる術を身に着け始める。インドでどんな宗教を学んでも、判らなかった神と共にいる事を。
 だから、主人公は最後に振り向いてほしかったのだ。共に生きた者として、相手に認められたかった。恐ろしいモノ、畏怖するものではなくなった相手に、そっちもそう思ってもらいたかった。
 あゝ、神よ。私はあなたにとって何だったというのですか?創作物でよく見るこの問い掛けこそ、彼の涙の意味だったのではないだろうか?
 だからと言って、この結末は不幸ではないと思う。いや逆に彼は、心委ねられるモノ・そばにいるものを実感した事による、信仰力とでもいったものを得たのだろう。あの幸せそうな家庭は、そういったものに裏打ちされている気がするのだ。

 そして日本人、である。八百万の神などと言うが、日本人ほど神に対して無節操で、心の奥底でそれを信じていない国民は無い、とも言われる。
 そういう事への皮肉を、自虐的に笑う事は出来るが、気持ちの良くない表現ではある。
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