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タイトル名 |
劇場版 おいしい給食 卒業 |
レビュワー |
Tolbieさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2025-05-06 12:54:28 |
変更日時 |
2025-05-06 12:54:28 |
レビュー内容 |
これはTVシリーズseason2の後の物語・卒業編という形だが、基本的には前作と同じ。
かつて、私のちょっと上の世代の人は、給食の特に脱脂粉乳のマズさを嘆いていた。私の時代にはもう普通の牛乳だったが、相変わらず必ずパンと牛乳世代。米飯が出てきたと同時くらいに給食を卒業した。給食には色々と問題があった。当時世間で問題視されていた「先割れスプーン」が、本シリーズでは肯定的(むしろ甘利田は賛美)しているのに驚く。(あれでスパゲティを巻けたことは一度もない)
教育委員会の海坊主(もちろんあだ名)のもとに乗り込んだ神野を救い出した甘利田の演説と、呼応する給食センター主任の寄稿文が良い。『おいしい給食』というタイトル、面目躍如といったところか。また、今回もヒロイン(というよりもう「マドンナ」)とのすれ違いの仄かな恋物語と、その顛末が心にしみる。 シリーズ最終回で神野に栗をもらった甘利田が、今回逆に神野にロールケーキを譲り二人はとうとう対等になったように思う。対等というよりかは”並び立った”感じ。次シーズンのキーワードで言えば「友達」ということになるのだろうが、それともちょっと違う。ああ、あの刑事ドラマの「青島」と「室井」に近いのかな?室井は神野の方だが。 そして、今回は甘利田が次にどこに行くのかが示される。こうやって、この人は日本中を回って、土地土地の女性教師の心を揺さぶって、給食を食べまわるのだろうか?そんなシリーズ物になったら、最後まで付き合っちゃうと思う。 かつて日本にはそういう映画があった。日本中を旅しながらマドンナに振られ続け、人々を笑わせた人。教育委員会と戦いながら、生徒と歩み続け、ヒロインを揺さぶり続ける教師の物語。そろそろ新しい寅さん映画が誕生してもいいのかも |
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