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タイトル名 |
おおかみこどもの雨と雪 |
レビュワー |
もりたろうさん |
点数 |
10点 |
投稿日時 |
2012-07-30 23:45:48 |
変更日時 |
2012-07-30 23:58:41 |
レビュー内容 |
◆映画の中で描かれない部分を自分で勝手に補完しだしたら、それはハマっている証拠だと映画批評で有名なラッパーがおっしゃっていましたが、もう映画の冒頭からどんどん補完しちゃいました。◆まず、あの旦那さんの性格。「団地って言ってもいろんな家があるんだ。子どもがいっぱいだったり、ひとりぐらしのおじいちゃんの家だったり・・・(うろ覚え)。」と花に説明する。(この人は、楽しみを見つけて感動できる人なんだろう。それぞれ訪れた一軒一軒に深い愛着をもって仕事をしているんだろう。そして感受性がとても豊かで優しい人なんだろう。いい人だな。)とか思ってしまい、この二人が出会えた幸せに涙してしまいました。その後はカール爺さんばりの幸せの回想シーン。多幸感に包まれて涙が止まりません。◆続いて、雪が転校生を傷つけたところ。相手の親からの詰問に、花は声を荒げるわけでもなく、雪に謝罪を促す。その後、駐車場にとめた車内で雪が心情を吐露するシーンになるが、あれは駐車場に車を止めてからこのシーンが始まるまでに、相当長い間沈黙があったと思う。その間、「どうしてあんなことしたの!」とか花は多分言っていない。花は雪の心に寄り添って黙っていた。だから、さっきまで黙っていた雪は心情を吐露したのだと思う。◆このことに関連するが、この映画で秀逸なのは花が子どもをほとんど叱らないところだと思う。おそらく、叱ったのは、前述した謝罪を促すシーンと、森に行こうとする雨を引き止めるときだけである。これは凄い。本当に凄いことだと思う。「これからどう生きていきたい?」と雨と雪に尋ねる花のスタンスは、彼らの意思を尊重してほとんど叱らない所に一貫してある。◆あとはもう人のつながりが生まれる過程を、じっくりと優しい視点で描かれたらもう泣くしかないです。心の隙間をあそこまで埋められたらぐうの音も出ないです。すばらしい。◆ひとつ気になったのが、花があれほど農作業したのにほとんど日焼けしていない所と、農作業するのにあの格好なのかーという点ですが、まあ些細なことです。至極の子育て映画!最高です! |
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