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タイトル名 |
夜よ、さようなら |
レビュワー |
レインさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2009-12-08 00:02:10 |
変更日時 |
2009-12-08 00:02:10 |
レビュー内容 |
5年間娼婦としてパリの歓楽街に立ったジャンヌ・コルドリエの実録小説の映像化。ヒモの男に心うばわれ彼のために苦界に身を投じるマリーはミュウ・ミュウ。仲間マルーのマリア・シュナイダーは「ラスト・タンゴ・イン・パリ」からの復帰作で台詞は少ないものの存在感を見せ、監督のダニエル・デュバルが狡猾なヒモのジェラールを演じる。原作ほど赤裸々でなく乾いたドキュメンタリー・タッチで描く。さまざまな客をとるうちに最初は泣いていたマリーもいっぱしのコケットとして流し目を使うようになるが、一方で心は磨り減ってゆく。マルーと逃げ出してもヒモの策略で戻され、終わりないように思われる奈落からついに脱け出す彼女。命さえ危ぶまれる代償を払っても‘Non’と言いつづける女を痛めつけたあげく泣き崩れ取りすがるジェラールも哀れだ。「俺のだいじな小娘が…」たとえ堕ちても、そこで朽ちてしまわず出口を模索する人間には常にひかれる。 |
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