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タイトル名 |
トゥルー・グリット |
レビュワー |
レインさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2012-10-08 06:59:57 |
変更日時 |
2012-10-16 06:30:53 |
レビュー内容 |
「いちご白書」のキム・ダービーがマティに扮したオリジナルは見ていません。 コーエン兄弟の映画は変わったのばかりではないらしく、オーソドックスで画作りが端正で美しい西部劇、でも彼らの底知れないダークネスみたいなものも潜んでいそうな。 ヘイリー・スタインフェルドは子役あがりではなくポンと出てきた子のようですが、すごくしっかりしていて魅力的な新人。 彼女のマティが中心にいることで、他の西部劇とは一味ちがうものになっているよう。 マティは男まさりというより、見た目は少女でも頭や心は少年のそれで、自分が女であることがもどかしいような風情。 けれど、あの小屋をふりかえる表情はやっぱり少女のものに見えました。 自分が復讐の旅に出なかったら、彼らも命を落とすことはなかったと、そこまで考えたのかどうか。 復讐は因果なもの。 周りを巻き込み、時には本人をも。 ジェフ・ブリッジスは「クレイジー・ハート」もよかったけれど、この隻眼の保安官ルースターもいい。 自分の腕が衰えてないのを見せるべく意地をはるところなんか可愛かったし、いつのまにかできていたマティとの絆に心熱くなる。 ラビーフのマット・デイモンは途中姿を消す脇役なのが意外でしたが、脇役もこなせる人が本物の役者でしょうね。 時を経て忘れられない人を訪ねるラストの寂しさも、一篇の詩のようでした。 |
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