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タイトル名 |
マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ |
レビュワー |
レインさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2010-07-29 00:00:03 |
変更日時 |
2011-08-13 16:27:40 |
レビュー内容 |
少し変わった境遇にいる憎めない風貌のイングマルと少女サガの交流や、型にはまらない田舎の人々の描写は児童文学に秀でたスウェーデンらしいおおらかな雰囲気。 でもやっぱり気になるのはイングマルがライカ犬を心の友としながら踏み台にもしていること。 「自分は○○よりマシ」は自分は幸せと感じるための道具に使っているようで、さもしい感じがするんだよね。 そしてそういう子を不憫だと観客に思わせてるのが。(原作となったイェンソンの自伝小説はライトな「悪童日記」といった趣きでドライでグロテスクだけれど、ライカ犬へのシンパシーはあっても道具にまではしていない) シッカンの死よりも犬にボクの意志で殺したと思われたくないと嘆くのも自分がだいじに思える。 病気の母親から隔てられたのも幸せといえるかも、日々衰え生気が抜けていく姿を心に焼きつけずにすんだんだから。 きれいなソフトフォーカスの映像がウェットな感傷を和らげてはいるものの、ハルストレムの描くちょっぴり卑屈なけなげさは小さな棘のようにちくちくと刺す。 |
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