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タイトル名 |
あるいは裏切りという名の犬 |
レビュワー |
ミスター・グレイさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2007-12-17 18:24:37 |
変更日時 |
2007-12-17 18:27:27 |
レビュー内容 |
漂う犯罪の香り、暗闇に雨で濡れた地面、これはフィルム・ノワールをやるんだな!?と思っていたら警官でしかも人の好さそうなダニエル・オートゥイユが登場してあれれ?と、そうこうしている内に「ヒート」が始まる。あの車で擦れ違い様に会話する決別のシーンは、お互いの肩越しから撮られ「ヒート」でパチーノとデ・ニーロが喫茶店で宣戦布告するシーンのようではないですか!…こっちは面白味に欠けますが。で、結局は力入れて作ってあるのですけど煮え切らない感じです。というのもオートゥイユは良い役者だと思いますが、やはりいささか善人過ぎて暗黒映画の主人公には向かないように思います。それとノワールの定義のようなものは知りませんが、最後はドパルデューを撃って表に出たところでオートゥイユが射殺されたらもっと凄かったと思うのですが…、というよりも早い話、オートゥイユよりドパルデュー視点中心に描いた方が〝あるいは〟ノワールらしくなって面白かったのになぁ。だってドパルデューの方がヤバくて良いでしょ。オートゥイユはどんな目に遭っても金太郎飴の如く基準が正義で行動が明白ですが、ドパルデューは完全に出世に取り憑かれているようで何が何だか判らなくなっていますし。それにオートゥイユはドパルデューと闘わず信念で生きているから対決という感じではないですね。まぁ何だかんだいってこの〝男の世界〟は好きで、ドパルデューがドンパチやらかす前に景気付けにウィスキーの小瓶を空けてしまうところなどはとっても良いと思うんですけどね。 |
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