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タイトル名 |
パパにさよならできるまで |
レビュワー |
ミスター・グレイさん |
点数 |
5点 |
投稿日時 |
2007-03-20 18:09:12 |
変更日時 |
2007-03-20 18:09:12 |
レビュー内容 |
アポロの月面着陸という科学的、つまり現実的な事物で父の存在という幻想を打ち破るプロットや、手紙やチョコレート、髭剃り道具などの小物の使い方、ラストに一人で船を漕いでいくシーンはなかなか良いです。しかし、全体的に見ると腑に落ちない印象の方が強いのです。まずほとんどの登場人物たちがある種の腹立たしさを感じさせます。人間誰しも欠点はあると思いますが、その面を描いている割りには人物の掘り下げが妙に浅いのです。そしてその負の面のリアリティさとは対照的に部屋などの色彩は統一性がありファンタジックに描かれているのが違和感があるのです。言うなればコーヒーとミルクを混ぜてカフェオレを作ろうとしたら分離してしまって何じゃコリャという状態です。まさかそこに子供の視点からの矛盾性なんて潜んでないでしょうし;。しかし何より問題なのは主人公の子供に可愛げというものが欠如していることです。もちろん可愛かったら良いといものでもありませんが、この手の物語ではある程度の愛嬌が無いと付き合いきれませんよ。 |
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