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タイトル名 |
レッドクリフ Part II ―未来への最終決戦― |
レビュワー |
ミスター・グレイさん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2009-04-13 18:17:56 |
変更日時 |
2009-04-13 18:23:42 |
レビュー内容 |
Part1と比べて明かにつまらなくなってしまったと感じたのですが、それは海上戦闘シーンの表情の乏しさや、キーとなる風の演出や火のスペクタクルの面白味の無さ(1ではあんなに巧く軍旗を使っていたのに)、1でほとんど出し切ってしまったのか個々の人物たちの魅力が発揮されなくなってしまったところによるものだと思います。 良かったのは小喬と曹操で、特に小喬を演じるリン・チーリンが今回も素晴らしく、例えば曹操に茶を立てようとするシーンの妖艶さや、勝機が見え始めた戦場を見て泣く姿がとことん美しいです。曹操に関してはジョン・ウー監督は撮っているうちに曹操が一番楽しくなってしまったのではないかと思えるほどで、1では周瑜が特別な存在として描かれていたのに、その対象が曹操へと移行し、例えば裏切り者を罰するため霧の中に姿を現すシーンであるとか、ラストの幽霊のような神出鬼没ぶりはもはやこの世の者ではない印象を与えるのです。 ・・・それから「三国志」好きの観点から一つ、逃げ帰ってしまう劉備の人物像についてはあれで良かったと思います。周囲が〝義理だ〟〝誇りだ〟〝命は惜しまぬ〟だのとアツーイ漢どもなので、撤退する劉備は情けなく裏切り者のように見えるかもしれませんが、尚香の友人で作中随一の好漢である蹴鞠の一般兵が死んでしまう姿が悲しく映し出されるのを見れば分かるように、最後には戦争の惨さを物語っているのです。格好良いこと言っている裏では犠牲者が大勢でているのだぞと。つまり劉備は常に真の弱者の味方だという事なのだと思います。将たる者は〝義〟や〝名誉〟等の男の甘美なロマンなどに陶酔してばかりいてはならんのです。 |
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