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タイトル名 |
ステップフォード・ワイフ(2004) |
レビュワー |
MELさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2006-06-27 14:05:29 |
変更日時 |
2006-08-26 09:48:17 |
レビュー内容 |
えーっ!!ちょっとダメだ、泣いてるのに、ニコール泣いてるのに!なんでそんな事するの!?とか思って見ていたら一応そうじゃなかったみたいで少しだけほっとしました。でもこれだけの事をやっておいてあの程度のお灸で許されるの?女性が見たら多分我慢ならないんじゃないでしょうか。逆の立場だったらやっぱり嫌だもんね。丁寧に作りこまれた音楽や雰囲気とかはものすごく好きなんだけど、根本的なテーマがグロテスクでどうしても生理的に受け付けません。(たとえ同じテーマだったとしても描き方によってはもっとチャーミングでハートウォームな寓話に出来ていた筈だろうに…。)例えばあれだけの男達がいて誰一人このやり方に疑問を持ったものはいないのか?それ以前にこんな"愛"の形に彼らは満足なのか?代償行為そのものは否定はしませんがその為に相手の人間性全てを否定するって言うのは絶対に間違っているし、第一本当に愛しているのならもう少し相手への思いやりというものがあっていいと思う、子供じゃないんだし。そうした脚本上の少しづつの配慮の足りなさの積み重ねがまるで製作者がこの作品世界全体を肯定しているかのような嫌な印象を見る者に与え落ち着かなくさせます。(仮に寓話や風刺として描くならもっと突き放した感覚が必要なはず。)本来ならばそうした誰もが抱くごく当たり前の疑問を提示する役割を担うキャラクターが作中に存在するべきなのですが残念ながらこの作品にはそうした批判者が存在しません。そうしたバランス感覚のなさが、ひいては作品の背後に存在する制作者の倫理観の軽さまで透けて見えるようで観客に嫌悪感を感じさせるという点に恐らく監督は気が回らなかったんでしょうね。(そこまで考えてなさそうだし。)ニコール自身が自分の作品の中で唯一出演した事が失敗だったとコメントしていますが、作品の出来不出来よりも恐らくこうしたデリケートなテーマへの製作者の配慮のなさが不満だったんじゃないのかなと鑑賞して強く思いました。 |
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