|
タイトル名 |
カポーティ |
レビュワー |
オカチさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2006-06-29 18:58:15 |
変更日時 |
2006-06-29 18:58:15 |
レビュー内容 |
日本ではまだ公開されていないので、ネタばれはなしで。
カポーティ役で各種主演男優賞を総なめにしたホフマンの演技はたしかに素晴らしい。この映画のカポーティは決して善人としては描かれていない。自分の小説のネタのために殺人事件の現場の片田舎に乗り込み、犯人との面会にこぎつけ、交流を重ね、彼の信頼を勝ち取る一方、取材協力者の幼馴染・ハーパー・リーには「彼は金脈だ」と鼻息を荒くする。NYでは連日バーで文壇関係者にちやほやされるのが大好き。列車のポーターにお世辞を言わせるためには大目のチップもいとわない。こんな人としてどうかというキャラクターに、徐々に感情移入させてしまうのが、ホフマンの演技の力だろう。そして、ホフマンが浮かないようにバランスをとっていたのが、アカデミー賞にもノミネートされていた、リー役キャサリーン・キーナーの抑制した演技だったと思う。そして、マイケル・ダナの静かで透明感のある、ピアノと弦楽器を主体とした音楽も、センチメンタル過ぎなくて心地よかったのでした。
※北米で映画館で鑑賞 |
|
オカチ さんの 最近のクチコミ・感想
カポーティのレビュー一覧を見る
|