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タイトル名 |
グッドフェローズ |
レビュワー |
パブロン中毒さん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2007-11-07 18:11:05 |
変更日時 |
2007-11-07 18:31:26 |
レビュー内容 |
このくらいテンポよく軽妙に見せてくれれば文句はない。 スコセッシは、話を面白くする要素をいくつも盛り込んでいる。まず、ジミーとヘンリーがアイリッシュであること、そのため裏社会で生きるに「第2市民」のごとき位置から一生抜け出せないであろうこと、それなのに仲間内で最も異常な人物であるトミーを「生粋のイタリア人」にしたこと。 トミーがマザコンで、ママは変な犬の絵を描くことや、ヘンリーが文字通り〝女難〟で破滅していくこと。 これらのどこまでが実話なのか知らないが、なんとも面白い話に仕立てたものだ。 ヘンリー自身はギャングとしては大した人物ではないのだが、こいつは何しろ実力者へのゴマすりがうまいということを武器に、コバンザメ式に成り上がる。そして最後には、俗な言い方をすると「命根性が汚い」ために裏切って司法取引する。法廷で突然観客に向かって語り出すというけったいなシーンは、法治主義である現代社会を鋭くついている。「法律なんてものは空洞だ。すべての他人はアメとムチでどうにでもなる。」でも、もうやめたんだ、〝殺されたくないから〟。 〝順番を待たないですむ〟ことや、〝より良い席を用意してもらえる〟ことって、それ自体は大したことじゃないように見えるけど、己にその「価値」がないのにそれを望んでしまったら、その〝代償〟はとても大きい。大きいんだ。普通の人は「アメ」か「ムチ」がなければ、他人にサービスなどしないんだから。 そして、ヘンリーに群がった女(妻を含め)たちというのは、とても頭が悪いか、そうでなければ自分に対して誠実でない。なぜなら彼女たちは、ヘンリーにくっついていることで〝おこぼれ〟を享受しながら、〝順番を待たないですむ〟〝より良い席を用意してもらえる〟の担保を見極めようとしなかったか、見ないふりをしたか、どちらかであるからだ。 これは古今東西の女性に共通する重要課題であり、軽視してはいけないと思う。あなたはどうですか?「なぜこんなに良い待遇が受けられるのか?」と冷静に判断できますか?それとも見ないふりをしますか? なんてことを考えてしまいました。ヘンリーと女たちについて。「グッドフェローズ」は面白いです。 |
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