|
タイトル名 |
血槍富士 |
レビュワー |
Nbu2さん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2006-04-16 03:09:36 |
変更日時 |
2006-04-16 03:09:36 |
レビュー内容 |
私も少々戸惑った一人です。「東映映画チャンバラ」のルーティンを内田吐夢は壊してしまったと感じました。つまり勧善懲悪、公明正大、清廉潔白な雰囲気を売りとした東映時代劇の進行を突然主人とその家来の死で断ち切り、ラストの十分間は妙にリアルな殺陣を繰り広げるという展開はその当時の「時流」から離れたものだったのではないでしょうか。そしてそれは満州を理想郷として追い求めた彼の挫折感の投影であると同時に、「明るく希望に満ちた旅」とはまるっきり逆の状況で死んでいった兵士や犠牲者への鎮魂歌(ラストの「海ゆかば」に私はそう解釈しました)であったのではないか、と思いました。 |
|
Nbu2 さんの 最近のクチコミ・感想
血槍富士のレビュー一覧を見る
|