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マイ・ボディガード(2004) - 目隠シストさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 マイ・ボディガード(2004)
レビュワー 目隠シストさん
点数 8点
投稿日時 2007-03-26 18:16:15
変更日時 2007-03-26 18:17:33
レビュー内容
人の心は天秤のイメージ。釣合いが取れている時は心穏やかな状態。辛いこと、悲しい出来事は重りとなって人の心を傾ける。傾き過ぎると、歩くことはおろか立っていられない。ボディーガードを引き受ける前のクリーシーは、この状態でした。アルコールを逆の天秤皿に注ぎ、一時的に傾きを中和する。でも酒はこぼれ落ちるばかり。酒は更なる重りに変わります。ピタと過ごした日々は、彼の心の天秤を水平に戻す過程であったと思います。やっと歩けるまでに回復した矢先の事件。傾きを和らげる手段として、彼が選んだのは復讐でした。重りを取り除くのではなく、逆の天秤皿に別の重りを載せる作業。重りを載せ過ぎるのは危険です。天秤は壊れ易い。でも載せずにはいられない。それが人間の情です。死の間際、クリーシーの心は水平だった。それがせめてもの救いだと思います。凝った映像表現がやや煩いものの、観客を惹きつける展開はお見事です。自分も架空の重りを心に背負いました。ピタが生きているのは不自然ですが、こういう奇跡は歓迎します。それにしても治安の良さは、かけがえのないものだと痛感しました。何だかんだ言っても日本は恵まれている。それは感謝しなければと思います。
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