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タイトル名 |
目撃者(2018) |
レビュワー |
目隠シストさん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2021-05-27 22:59:26 |
変更日時 |
2021-05-27 22:59:26 |
レビュー内容 |
(ネタバレしています。ご注意ください。) 偶然目撃してしまった殺人現場。犯人は自分が目撃者だと知っている。確かにこの状況で通報したならば、報復の可能性は捨てきれないでしょう。服役後のお礼参りなんて御免被ります。マンション購入直後で「超保守的」な心理状態にあった男が、厄介事を嫌った判断は、正しくはないものの、理解はできます(注:マンションの一般住人が、資産価値下落を危惧して捜査協力拒否の態度を取った事例とは根本が異なります。こちらは論外)。しかし、通報しなければ安全という話でもありません。事実、別の目撃者は口封じされました。この時点で通報一択。我が身と家族を守るには警察に頼るより他ありません。しかし、主人公はこの期に及んでもなお、警察への証言を躊躇しました。最初意味が分かりませんでした。何を迷う必要があるのかと。しかし冷静になってみると、案外人ってこんなものかもと思うのです。例えば、平時から戦時に、日常が非日常に変わるには、段階を踏みます。日々状況が変化するに連れ、備わっていく心構え。新型コロナ禍における新しい生活様式なんてまさにそう。急転直下、劇的な変化に、人の心は対応できません。世界がどんなに変わろうとも、今日と同じ明日が来るのを期待するのです。彼が「非常事態」と認識するまでに要した時間で、実に2人が死亡し、家族も含め多くの被害者が出ました。鱗滝左近次ではありませんが、戦時下で「判断が遅い」は致命的ということ。そういう意味で、本作のメインは男が腹を括るまでの過程にあり、終盤犯人との直接対決の件は無暗に(安易に)刺激過多なエンタメ路線に走った感があります。あそこまで滅茶苦茶やると、もうドリフですしね。ちなみに、刑事役の役者さん(大地康雄と輪入道を足して大地康雄を引いたような親父)いい味出してます。 |
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