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フラットライナーズ(1990) - 目隠シストさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 フラットライナーズ(1990)
レビュワー 目隠シストさん
点数 5点
投稿日時 2014-08-18 20:25:27
変更日時 2014-08-18 20:25:27
レビュー内容
好奇心旺盛な研修医による臨死体験実験。前代未聞の実験で彼らが得たのは“過去からの復讐”でした。今まで封印してきたであろう罪や後悔の記憶を呼び起される体験者たち。それも、幻覚が見えるほど鮮明に、過去の過ちを自覚させられます。所謂、負の走馬灯。この現象を彼らは“神の領域”なる言葉で説明しましたが、死後生前の所業について裁かれるという思想は、キリスト教に限らず宗教業界の大本流。それに神様を持ち出さなくとも“良心の呵責”で容易に説明できると考えます。つまりリアル過ぎる幻覚を除けば、実験結果は極めて予想通りのものでした。臨死体験はあくまで入口。本題は、彼らがこの不思議体験を経て、過去の自分とどう向き合うかにありました。ところがどうでしょう。レイチェルは事件の真相と向き合いトラウマを克服したようですが、男3人の方はいけません。全員一応罰は受けたものの、それで贖罪が済んだと思うのならオメデタイ。デヴィッドは相手が大人の対応をしてくれただけですし、ネルソンが得た赦しは彼の願望が見せた幻。覆水が盆に返らぬように、彼らの犯した罪(特にネルソンの大罪)は簡単に贖えるものではありません。その事実を認識せずして真の贖罪など叶うはずもなく、本作の結末は随分と加害者に都合の良い安易な決着に思えました。個人的には、実は実験失敗で主人公は死んでいたなんて結末の方がスッキリしたと思います。
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