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タイトル名 |
オオカミ狩り |
レビュワー |
目隠シストさん |
点数 |
5点 |
投稿日時 |
2025-05-14 19:58:02 |
変更日時 |
2025-05-14 19:58:02 |
レビュー内容 |
私は脚本家の土屋亮一氏が代表を務める『シベリア少女鉄道』の舞台をよく観に行くのですが、感想は毎回ほぼ決まっています。「一体私は何を見せられているのか?」勿論これは褒め言葉。予想の遥か斜め上を行き、とんでもない(基本的にしょうもない)着地点に感動(あるいは馬鹿負け)する次第。とくにSNSではネタバレご法度なので、これ以外の感想を書きようもないという事情もありますけども。なお土屋亮一氏が気になった方は、映画『おそ松さん』で氏の才能の片鱗が味わえますのでご鑑賞ください。おっと前置きが長くなりすみません。言いたかったのは本作の感想も「一体何を見せられているのか?」だということ。ただ、本作については褒め言葉ではなく、純粋な困惑であり落胆が含まれています。 洋上の貨物船というソリッドシチュエーション。極悪囚人集団vs護送役の警官隊。サバイバルスリラーとして上質な設定です。外部との情報伝達、水や食料の確保、機関部や操作室の制圧等々、戦いを有利に進める為のポイントは多岐に渡り、戦略の重要性が伺えます。長期戦も予想され、肉体的にも精神的にもタフな戦いが見込まれましたが、蓋を開けてみれば輩が暴れ回るだけのバイオレンス映画でした。勿体ないし、雑だなと。しかも「囚人vs警官」という当初用意されたアングルもいつの間にか有耶無耶に。最終的には怪物同士の異次元バトルを眺めることになります。何?このバイオハザード。ホント、一体何を見せられているのかと。期待感は急速に萎んでいきました。もっとも血飛沫の量だけは水芸並に大量なので、スプラッター映画好きな方の需要を満たす可能性はあります。ただし一本調子なので盛り上がりには欠けると感じます。喩えるなら、大技の応酬に終始する大味なプロレスのよう。これは一般的に「塩試合」と呼ばれます。血だらけ映画が鉄味ではなく、しょっぱいとはこれ如何に。あれ?お後がよろしくないようで。 |
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