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タイトル名 |
ゴキブリたちの黄昏 |
レビュワー |
ヨグさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2006-11-13 17:13:01 |
変更日時 |
2006-11-13 17:14:48 |
レビュー内容 |
キワ物コメディだと思って何気なく観たのだが……意外や意外、感動できるし普通に面白かった。 無論、私はゴキ○リことGが大嫌いだ。 あの黒く照かるボディを見るだけで悪寒が走るし、物陰をコソコソ高速で動く起動も腹立たしく思うし、気配を感じるだけで気分がささくれ立つ程に嫌悪している。 一度姿を確認してしまえば、確実に死亡確認するまで、他の事には一切手が回らなくなる。 しかしそんな世間一般的なスタンスを持ちつつも、この作品には素直に感銘を受けた。
なるほどGの視点に立って見れば、我が家は広大な国家となり、そして一市民に過ぎない凡人も鬼神の如き力を持った存在になる事がよっく判る。 物語も青春群像劇から、恋愛三角関係物になり、最後は戦争物と二転三転して飽きない。 アニメーションとの合成も、観ている内に違和感は無くなる。 そしてこの作品は、なんと言うか……内容が結構ハードなのだ。 大量破壊兵器(殺虫剤)で片っ端から吹き飛ばされるG達の姿や、和平工作に失敗しダーツの餌食となった市長(だったかな?)、タイガー戦車(模型)で人類を嘲笑しながら死に行く将軍などなど……何処までも救われないし、それは主人公達であっても扱いは変わらない。 彼らは無抵抗な上に相手が神の如き戦闘力を持っている為、その散り際はどこまでも儚い。 主役の一人である青年Gがエアガンで蜂の巣にされるシーンなどは、その演出も相まって本作屈指の名シーンだ。 本作はGの視点に立つことで、生命の儚さと尊さ、そして生きる厳しさを切実に語った名作である……とは言いすぎだろうか? ……だからと言って、鑑賞後Gに対する態度が変わるかと言えばそんな事は無く、見つけ次第即座にスリッパを手にして追い掛け回してます。 ただ、心の中で「すまん」程度の詫びを言う様にはなったかな?
ただ途中、ウ○コが喋るシーンだけはどうかと思う。G達は仕方が無いとして生物じゃないじゃん! |
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