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タイトル名 |
タクシードライバー(1976) |
レビュワー |
bizenさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2006-05-23 01:48:13 |
変更日時 |
2006-05-23 01:48:13 |
レビュー内容 |
トレーニングによって鍛えられた肉体に自己満足しながら鏡の前で色々とポーズをとって悦に浸るシーン。この映画に高い評価を下した人はこのシーンで「カッコイイ!」と思ったか「いたたまれなさすぎて涙が出てくる」と思ったかに、だいたい二分できると思います。社会に対する不満を持ち、何らかの形でそれに抵抗したいという気持ちは凄く純粋なところから出てきているし、好きな女性に精一杯尽くしたいという思いも極々自然な感情であり、彼の心から生じている気持ちそのものは一般の人が持つそれとなんら変わりない。ただ「価値観」のあまりにも大きなズレから行動すればすればするほど、その感情はどんどんと明後日の方向に飛んでいってしまうという、このどうしようもないほどの疎外感と世の無情さ。悲惨すぎて、だけどあまりにも滑稽でもう泣くしかない。最後に少々救いがあってもいいじゃないか。本当にテーマ性が素晴らしい作品でした。 |
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