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晩春 - stroheimさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 晩春
レビュワー stroheimさん
点数 10点
投稿日時 2008-02-07 14:01:23
変更日時 2008-02-07 14:01:23
レビュー内容
小津の作品は当然にしてコメディだと形容できるのだが、あの切り返しだけはあまりに凄まじく、ホラーと呼んでしまいたいくらいである。それは『散りゆく花』のなかでグリフィスがリリアン・ギッシュに向けた視線に近い感覚の何かであり、それは様式美であり、愛である。さて、小津の一作品を論じる意味があるのだろうか。小津とは反復であり、心地よい音楽であり、様式美である。娘を重宝しすぎた父親と、沢庵の切れない(嫉妬深い)婚礼期を過ぎた生娘の物語はあまりに中庸に始まり、凡庸な結末を迎える。だがそれを心地よく反復される台詞と仰角の、または特権を与えられる切り返しの、ほんの少しの恐怖が「映画」を形成してしまう。小津はマニエラであり、マニエリスムである。ミケランジェロであり、カラヴァッジオでもある。普遍的であり畸形であるのだから畏怖する以外仕方がないではないか。
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投稿日付邦題コメント平均点
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イタリア旅行105.50点
悦楽共犯者48.18点
父/パードレ・パドローネ86.81点
イントレランス97.55点
チャイナタウン107.04点
ワン・プラス・ワン75.59点
はなればなれに87.69点
晩春107.71点
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