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タイトル名 |
カッコーの巣の上で |
レビュワー |
元締・虎さん |
点数 |
10点 |
投稿日時 |
2006-04-19 19:00:20 |
変更日時 |
2019-03-14 16:22:18 |
レビュー内容 |
アウトローな生き方と規律正しい空間との交錯…1975年の公開から半世紀近くとなる今も、どこかでルイーズ・フレッチャーとジャック・ニコルソンがそのままいるように感じる迫真の演技に、現代への警鐘を感じます。個性重視の教育と言われて久しいのに、周りを見渡してもTVに出てくる顔ぶれも、なんだか同じようなタイプばかりですよね。豪傑で型破りな人たちはロボトミーされて消えていったのでしょうか(笑)。1+1が瞬時に2となる規則正しい世の中は、それはそれで安心安全を提供する立派な時代といえますが、違う見方をすればこの映画のように管理された生活とあまり変わらないと思うのは、私だけでしょうか。 確かにアウトローは時として感情に走ってルールを破ったり、とても組織なんかに馴染むものではありません。しかしそこには自由と本能と(本物の)個性が存在します。そしてこの寛容こそが世間体という概念を焼き払い、同じように閉塞していた何人かの自我と感性を取り戻させ、彼らの心の扉を開放しました。 自分は変なのか?息苦しいな…。みんな同じことしてないか? そう感じることが割と多い人に、この映画を推薦します。チーフが水道管を持ち上げて鉄格子の窓に投げ付ける時、ともに歯を食いしばり感情が込み上げたなら、今の自分に自信を持ってくださいね。 |
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