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タイトル名 |
日本のいちばん長い日(1967) |
レビュワー |
θさん |
点数 |
10点 |
投稿日時 |
2008-03-25 07:54:42 |
変更日時 |
2012-03-09 00:23:00 |
レビュー内容 |
日本人であるならば一度は見ておきたい映画の一つ。
敗戦、という未曾有の事態を、ドキュメント的ながら決して中だるみしないタッチで描いている。 敗北という、まさしく最悪の決断を全責任をもって下さねばならない、そしてそれを突き通さねばならない、その苦しさ、大変さがにじみ出ている。
大体の学校の歴史教科書では「御前会議→玉音」で終わりなのだが、この「→」の間の一日が壮絶だというのは初めて知った。 軍による宮内庁占拠、玉音盤争奪作戦などはこの映画で初めて知った。
さて、今日の日本の政治家で、かのように全責任をもって重大な決断を下せる人間はいったいどれほどいるだろうか。 皆、人が言ったから、のような責任転嫁ばかりしそうである。 いや、それ以前に、アメリカの言いなり、中国の言いなり(これは与野党ともだからたちが悪い)、などであっては何の決断が下せようか。 仲良く、とか、和、とか言っていたのではダメなことが政治の世界には多々あるのだから。
また、日本人は平和というものを「守る」意志をどれだけ持っているのだろうか。 「護憲!」「平和」「憲法改悪は戦争への道」などとバカみたいに騒ぎ立てることが平和を守ることだと誤解してやしないか。 国民一人一人が、民主主義的プロセスにおいて政府をきちんと監視し、不断の努力でもって政府に平和への道を歩ませるべきなのだ。 すなわち、国民一人一人が常に義務を持つべきであって、「憲法が禁じているから」などといって憲法にお任せしてしまおうというのは怠惰以外の何者でもない。
多数の日本人の犠牲の飢えに今の日本は成り立っているということは、もう少し感じてもいいだろう。 |
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