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タイトル名 |
四月の雪 |
レビュワー |
kikaさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2008-10-05 21:49:35 |
変更日時 |
2008-10-05 21:49:35 |
レビュー内容 |
皮肉な出会いから始まった2人の恋は、想いの高まりとは裏腹になかなか前に進むことができない。復讐のようにも、慰みのようにもみえるこの想いは、本当に愛なのか?愛だとしても、また儚く消えてしまうかもしれない。傷ついたから惹かれあったのに、傷ついたから戸惑ってしまう2人。「もっと前に出会っていたら」と彼は言うけど、もっと前に出会っていたら、彼らが愛し合うことはなかったでしょう。彼の部屋で、義父の突然の訪問にバスルームへ隠されてしまう彼女。本人たちがどう思っていようと2人の関係は結局不倫でしかないと、つくづく思い知らされてしまった笑顔が痛々しい。 …と頭ではわかるものの、心には何故か響いてこない。不倫の恋だから、という訳ではないだろうし、なんでだろう?一夫一婦制の闇が覗くからでしょうか? むしろ感情移入してしまったのは、事故を起こしたインスの妻。 不倫相手であったソヨンの夫が亡くなったことを知り嘆く彼女も、やはり真剣に恋をしていたのでしょう。思わぬ形で明らかになった不倫の想いを、言い出せなかったのはインスの"優しさ"のせいかも。意識不明の彼女に「死ねばよかったのに」と呟いたあの激しさを、インスは妻に隠しとおしていたんじゃないでしょうか。
これまでのホ・ジノ作品というと、『八月のクリスマス』にしろ『春の日は過ぎ行く』にしろ、男性の視点で物語が進行していましたが、今回はソン・イェジン演じるソヨンに重点が置かれている感じ。それに応えるソン・イェジンの演技も確かなもので、愛情と欲望の間で立ちすくむソヨンを、静かに熱く演じきっています。 それにしても、かつてホ・ジノ作品が全国公開されるなどど、いったい誰が想像し得ただろう。しかも連日大入りの大ヒットなんて…。ヨン様ってそんなに素敵? |
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