|
タイトル名 |
植村直己物語 |
レビュワー |
鳥居甲斐守さん |
点数 |
5点 |
投稿日時 |
2007-03-21 13:29:55 |
変更日時 |
2007-03-21 13:29:55 |
レビュー内容 |
ちょっと詰め込みすぎましたかね、全体的に。140分の長丁場ですけど、ひとつのシーンの余韻を味わう暇も無いまま、もう次のシーンへ行っているという感じで、特に夫が海外に行っている間に義母が死去するシーンとか、妻が流産するところなんか、もうちょっとじっくり描いてもいいのかなという気がする。時間は長いんだけど全体的に何かあわただしい感じ。キャスティングについては、味のある役者さんが多数出ていて良かった。倍賞千恵子さんの娘役は少しキツいものがあるが、彼女が出てくるとどうしても「男はつらいよ」を思い浮かべてしまう。特に川原のところで二人語り合うシーンなんか今にも西田さんを「お兄ちゃん」とか言いそう。植村直己さんについては、なんといっても国民栄誉賞受賞者だし(別にだからってわけじゃないけど)登山家としては間違いなく偉い人だとは思うけど、北極圏犬そり横断で賞をもらっていたのは何か違う気がする。本当に偉いのは人間じゃなくて、むちゃくちゃな乱氷帯や猛吹雪の中、1万2000キロも重いそりを引っ張った犬じゃないの?別に動物愛護の観点で見ていたわけではないが、とにかく目を覆いたくなるほど犬が酷使されていた。「植村直己物語」というよりも「犬ソリの犬物語」にした方がいいんじゃないかと思うほど酷い。映画でさえこうなのだから実際はもっと酷かったのではないか。「北極の次は犬そりで南極横断です」とか言って、またかよーと思ったけど、フォークランド紛争で中止になったときは、正直ほっとした。ああ良かった、また犬が犠牲にならなくて。戦争も冒険も人間だけでやれよ。他の生き物を巻き込むな。それにしてもあの犬たちは、その後どうなったんだろう?知りたいような、知りたくないような…。 |
|
鳥居甲斐守 さんの 最近のクチコミ・感想
植村直己物語のレビュー一覧を見る
|