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タイトル名 |
4ヶ月、3週と2日 |
レビュワー |
すねこすりさん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2008-09-29 15:44:59 |
変更日時 |
2008-09-29 15:44:59 |
レビュー内容 |
独裁国家=一部指導者たちの欲望を満たすがために、その他大勢の民の人権を平気で蹂躙する、という構図は、避妊もせずにSEXを女性に強要する男獣と同じに見える。この映画に描かれている当時のルーマニアは、人工妊娠中絶だけでなく避妊も違法だったと言うのだから、もう何をかいわんやである。作品を見ながら終始「なぜそこまで・・・」という思いが頭の中に渦巻いた。堕胎のためにホテルの部屋を手配し、医師を連れてくるまでは、まだ理解できる。私でもそれくらいは出来たかもしれない。でもその後の一連の行動は、身内でも躊躇しそうなものだ。ルームメイトとの関係の深さが今ひとつ作品からは図り切れず、ひたすらオティリアが痛々しい。おまけに、恋人の男性も不甲斐ないことこの上ない。挙句、心配して戻ってくれば「お腹ペコペコ」とレストランで食事しているルームメイト。これじゃ、オティリアは救われない。いるんだよな、こういう、自分の浅はかさで他人を物凄い大変な状況に巻き込んでも罪悪感の薄い人間。当時のルーマニアの現実を描いているという点では評価されるべきなんだろうが、見ている方は、ひたすら虚しさに襲われる。あえて救いがあるとすれば、女学生たちが彼女たちなりの楽しみを寮生活で見出していたり、食卓を囲んで楽しく会話したり、ホテルのロビーで結婚式を祝っているなどの、生きる喜びを感じられるシーンが少ないながらも織り込まれていたところだろう。良い作品だとは思うが、もう二度と見たくない。 |
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