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タイトル名 |
大閲兵 |
レビュワー |
なんのかんのさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2008-02-18 12:29:34 |
変更日時 |
2008-02-18 12:29:34 |
レビュー内容 |
軍隊の訓練を群像ドラマで描く。閲兵式の96歩のために一万歩歩き通す訓練、でもその馬鹿馬鹿しさで軍隊を告発したわけでもない。それが無益であればあるほど、成し遂げたときに、奉仕する「忠」の心はより純化されていくという考えもあるからだ。3時間直立する訓練なんてのもそうで、馬鹿げているほどある種の陶酔も湧いてくる。人間が集団でいるだけで魔力が備わってくる。ナチにはまったく共感を覚えないにもかかわらず、リーフェンシュタールの「意志の勝利」で人々の行進を繰り返し見せられると、なんかしらん湧きあがる高揚を意識した記憶がある。この映画、作成段階で当局の干渉もあったそうで、作者の意図をあれこれ忖度しながら見なければならなかった。しかし逃げた新兵が麦刈りする農民たちに出会うところでは、文句なしに感動した。生産する労働と生きることと幸福とが、イデオロギーに染まる以前の段階で合致している世界、その世界が逆に、軍隊というものの異様さを鮮やかに照らし出した。当局はここをこそカットさせなければならなかったのだ。 |
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