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タイトル名 |
男はつらいよ 旅と女と寅次郎 |
レビュワー |
なんのかんのさん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2012-10-22 09:35:10 |
変更日時 |
2012-10-22 09:35:10 |
レビュー内容 |
今回の夢は大衆演劇風舞台。チンドン屋に「時代遅れ」だよと言われるのが、このシリーズのキーワードの一つ。次に、みんな「重し」を負って生きている、という中を寅がふわふわと飛んでくるところも重要。自由ということの不安定さ。運動会をめぐるシークエンス、「善意の無効」もポイント。「俺に何かできることはないか…ないなあ」という嘆きは、シリーズを通して流れている。「重し」のモチーフはラストの「暇はあるが金がない寅と金はあるが暇がないはるみ」の対比につながっている。そして「時代遅れ」の優しさが、はるみと知りつつ分からぬふりをしたかっこよさによって、肯定されていく。善意は直接の効果としては空振りに終わってしまうが、その気持ちはありがたい、というもので、精神至上主義というよりそういう心の風土をめでているのだろう。旅の部分は麦の穂のそよぎから凧揚げ合戦のあたり、沁みるような味わいが深まって、ますます枯淡の境地。後半、はるみがとらやに来る部分はオマケでしたな。ま、都はるみ使って歌わせなくちゃ失礼になるし。 |
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