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タイトル名 |
パリところどころ |
レビュワー |
なんのかんのさん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2011-10-12 10:24:30 |
変更日時 |
2011-10-12 10:24:30 |
レビュー内容 |
1。サン=ドニ街。おどおどした青年と堂々とした娼婦との空間。見つめる先祖(父?)の肖像。ピーター・ローレの感じ。真正面から撮る食事(スパゲッティ)のシーンが特徴的。2。北駅。長回しの試み。途中エレベーターの闇でつないでたけど。朝の支度と並行する夫婦喧嘩。謎のなくなった夫に対して、行きずりの男は謎だらけ。3。サンジェルマン。アメリカ娘と、メキシコ大使の息子を名乗る男と、ホンモノとのうつろい。メキシコに去ったはずの男が…というお笑いつき。4。エトワール広場。これが一番面白かった。まず広場の解説から始まって、やたら車道を渡らなければならない仕組み。そして主人公の出勤が一通り描かれて、これが大事。そして運命の日。列車の中で靴を踏まれてからリズムが狂う。変人に絡まれて傘で倒してしまう。ずれると常に赤信号になっている歩道を渡っての出勤となり、そして…と、彼の小心ぶりをメデる話になっていく。弱点を肯定する精神と言うか、いかにもフランスなコント。切り口を楽しめる。最後、傘が女性と絡まって紳士的に挨拶するエンディングまで粋である。5。モンパルナス。二人の鉄板をばんばん叩く男に速達を間違えて出したと思った女の悲劇。これもコント。かえって彼女の正直さが浮かぶ趣向。中断される叙情的なメロディ。6。ラ=ミュエット。耳栓を詰めて家庭内の音が消える少年の世界。猫をかわいがっているような、いじめているような。母が階段落ちても気がつかないって話。どれも社会規模に拡大しない小さな世界をスケッチしてきれいにまとめている。フランス的ってそういうことなんだな。 |
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