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タイトル名 |
くちづけ(1957) |
レビュワー |
なんのかんのさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2010-05-06 11:58:07 |
変更日時 |
2010-05-06 11:58:07 |
レビュー内容 |
なんで川口浩と野添ひとみのカップルに感動してしまうのだろう。今観てもみずみずしい。オートバイすっ飛ばして江の島へ走るとことか、ローラースケートとか、水着の撮影会のスケッチとか、当時みずみずしかったってより、そういったものをちょっとおかしがって捉えてるってこと自体がみずみずしいんじゃないか。カッコよく爽やかなはずの青春が、選挙違反とか公金横領とかつまんない犯罪者を家族の中に持ってることで屈折を持つのが本作のユニークなとこで、ユーモアにもなっている。メソメソしかけてもそれをユーモアに捩じ伏せてしまう。「また小菅で会おうぜ」がいいやね。哀れみを受けるのだけはヤだ、という女の子の強さがこれからの監督の一貫したモチーフになっていく。ヒロインの惨めな気分を描くときはとても優しい。ナプキンの住所を電話帳に挟んだままにしといて観客をヤキモキさせるあたり憎い。住所探しがどんどん真剣になっていくところが見せ場。工事現場が美しい。簡単なトロッコ用の斜面が奥へ続いていて、ザラザラしたコンクリートの感触。こういうみずみずしさの発見も新鮮だったのだ。 |
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