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タイトル名 |
君も出世ができる |
レビュワー |
なんのかんのさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2008-08-04 10:27:07 |
変更日時 |
2008-08-04 10:27:07 |
レビュー内容 |
しょせん本場のミュージカルにはかなわないという気持ちと、一生懸命やってるなあ、という気持ちとがこもごも交錯しつつ見て、結論として、よくやった、の方に加担する。空港で社長を送り出すときの「ニッポン、ニッポン、ニッポンポン」のナンバー、法華の太鼓が好きなのは岡本喜八だけでなく、東宝監督人共通の好みだったのか。高島忠夫の「タクラマカン」のバラードなどがあって、見どころは社長令嬢雪村いづみ中心の「アメリカでは」でしょうなあ。大きなオフィスを舞台に一番ミュージカルらしいナンバー。なにかというと「アメリカでは」と持ち出すことへの皮肉があり、しかしやはりアメリカを目標にして突き進まざるを得ない当時の日本の状況がベースだが、画面としては屈折のない明るさが満ちた。ミュージカルはこうでなくてはいけない。箱根での高島・雪村のデュエットも音楽として凝っている(黛敏郎)。酒場でカウンターの奥に植木等が座ってるってだけで場内に笑いが起こるのだから、大したものだ。酔っ払っての工事現場の路上での群舞も勢いがある。オリンピックで一等国の仲間入りをするんだ、という戦後の上昇期の日本の姿が、背の低いフランキー堺が飛んだり跳ねたりして頑張っている姿と重なり、いじらしい。 |
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