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タイトル名 |
父親たちの星条旗 |
レビュワー |
なんのかんのさん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2007-09-21 12:13:42 |
変更日時 |
2007-09-21 12:13:42 |
レビュー内容 |
国債を買いましょうとコーラスガールの歌が流れ、はりぼて製のスリバチ山に旗を立てる再現ショーを強いられるあたり、フェリーニだったら戦時下の民衆のグロテスクを哄笑するようにもっとコッテリ描いたとこだろうが、イーストウッドはなにしろ常に「悲痛」がベースにある人だから、若者たちのやりきれなさのほうに焦点が合う。はしゃぐことが悲痛につながっていくのは、すでに硫黄島へ向かう艦隊から海に落ちる兵士のエピソードがそう。意気込む若者たちの愉快な一挿話と見えたものが、自分たちが消耗品であることの自覚の始まりになる。笑いがしだいにこわばっていくあの描写に、戦場とそれ以外の世界との落差が、圧縮されて表現されていた。 |
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